「緑の回廊」に挑む(topへ)
2005年9月29日 緑の回廊についてのアドバイス

 ギニアはボッソウでの「緑の回廊」造成についてのアドバイスを頂くため、立花先生にお忙しい中当社までご足労頂きました。

 
以前、ボッソウの写真などを見て頂いたのですが、さらに増えたので、それを見て頂き、ボッソウの内情や場所などを説明させて頂き、それを元にアドバイスを頂きました。

 この8月に植栽され、ヘキサチューブを設置した写真をみて頂きました。
 「植栽した後に、マルチはしてないの?こんなところじゃぁ、日照りですぐに地面が乾いてしまうからマルチはした方がいい。チューブをかぶせている分ましだとは思いますけどね。」

 現在、苗木を生産している場所の写真を見て頂いたのですが、
「これは
ちょっと暗すぎますね。パイオニアの仲間は発芽するのに光が必要なものが多いですから、この条件では発芽しない可能性があります。下手をすればパイオニア以外を選別して植栽している、ということになりかねません。」
 「パイオニアの苗木を作るのであれば、もう少し光が入るようにして行く必要があります。ただ、パイオニア樹種の多くは直根を一気に伸ばすものが多いので、苗木を作るのが難しく、移植も難しい。現地に播種して、発芽したものを育てるのが最も簡単な方法です。」
 「苗を作る場所に最も適しているのは、ラスハウスといって屋根や壁に隙間がある小屋をつくって、
林内に差し込む木漏れ日があるような条件を人為的に作るんです。散乱光が長時間当たるよりも、直射光が短時間当たる方が植物にとってはいいんです。いわゆるチラチラ効果というやつです。」

 「パイオニア樹種を緑の回廊をつくる現地に播種して育てると同時に、チンパンジーが利用できる植物、パイオニア以外の樹種の苗木を作る必要がありますね。この準備には2~3年かかるでしょうから、並行して進める必要はあるかもしれませんね。先程いったラスハウスの見本を光の条件を変えて3種類くらい作って、最も良い条件のものを」作ればいいでしょう。そこで、苗の準備をすればいい。」
 「発芽して、しばらくしてから直根を切って、側根をたくさん出させる。でないと、ポットの中で根がくるくる巻いてしまった苗ができてしまう。この苗は植えてもなかなか育たないから・・・」 

 「植物の種類を見極めるには時間が必要になりますから、とにかくタネを集めて何でも播いてみること。その中から発芽したものを育てる。それにチューブを被せればいいんですよ。タネを播いた後に薄くマルチをして乾燥を防ぐのも忘れないように。」

 「タネを播くときには群状にまとめて5cm間隔くらいで播いて、その群を3m間隔くらいにしていけばいいと思います。」

 松沢先生から頂いた文献集にあった植物のリストをみて頂きました。
 「こうしてみると、栽培植物が結構たくさんありますね。こうしたものは、もともと現地にあったものではなくて人間が持ち込んだものがほとんどでしょう。コメ、バナナ、トマト・・・こういったものはタネを播いても育つものもあれば、育たないものある。現地にもともとあった植物を育てるのが最も強いので、そういったものを選択することが必要かもしれません。」
 「でも、選択するよりもたくさんのタネを拾って、とにかくたくさん播いて自然に選択させることが賢明でしょうね。」

 「チンパンジーのための緑の回廊を造ろうというのはおもしろいですよ。最も人間に近い動物ですから守らないといけない。元来から砂漠の場所を緑化するのは自然破壊といえるかもしれませんが、こういったところは元々森林があった場所ですし、目標がはっきりしていますから。」

 先生にハイトカルチャ版「緑の回廊プロジェクト」の顧問になって頂くようにお願いいたしました。

 「いいですよ。上手くいかなかったら来年の今頃なら現地に行きますよ」
先生には快諾して頂きました。

 最後、別れ際に「がんばって行ってきてください」と声をかけて頂き、握手して下しました。