読売新聞 夕刊 2009年4月8日(水)
 

「野菜工場」普及を支援
追加景気策
政府方針 生産5倍へ設備投資減税

 政府は、野菜や果物を、天候の影響を受けない室内で安定的に栽培する「野菜工場」の普及を支援する方針を固めた。品質や形を均一にしやすく、農薬を使わずに済むため「安全・安心」の食材として外食産業などでの需要が高まっており、新たな雇用を生むとの期待があるからだ。工場建設費の低利融資や設備投資減税などで、今後3年間で工場数を約4倍の150か所、生産量を約5倍に引き上げることを目指す。政府・与党が取りまとめる追加の景気対策にも盛り込む。
 野菜工場は、内部を外気から遮断して空調で温度や湿度を一定に保つため、虫の混入を防げる。生育に必要な光や水、二酸化炭素のほか、温度や栄養分などはコンピュータが管理する。
 すでに大手食品メーカーなどが全国で約40施設を稼働させている。品目はレタスやトマト、イチゴなど約10品目で、レタスは年20回の連作が可能だという。
 野菜工場の設置場所は、工場跡地や耕作放棄地、商店街の空き店舗などを想定している。遊休地の活用と、高齢化が進む農村対策に有効で、新たな雇用を生み出す期待もある。だが、大規模な野菜工場の建設費は十数億円に達する上、農業と工場を組み合わせる野菜工場は、立地規制があいまいな面もあるため、政府は法整備を進める。
 空調コストなどから、野菜などの店頭価格が通常よりも2〜3割高くなる「欠点」を解消するため、野菜工場の省エネルギー技術化を支援するなどし、生産コストを今後3年間で約3割減らす目標も掲げている。