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ハイトカルチャ宣言〜われわれがめざすもの〜

  植物栽培の革命を推進し、新たな植物文化を創造します

 ハイト(phyto)は植物の意味ですが、『カルチャ』は『(土地を)耕し(植物を)育てること』=『栽培』を意味すると同時に、『(精神を)耕し(生活様式を)育てること』=『文化』をも意味しています。私たちハイトカルチャ株式会社がめざすのは、この『植物栽培』(phytoculture)のシステムを革命的に転換することであり、それを通して新たな『植物文化』(phytoculture)を創造していくことです。

 私たちは、それを地下部のルートシステム・コントロール(根茎制御)と地上部のマイクロ・クラメイト・コントロール(微気候制御)を統合したハイトカルチャ・コントロール(植物育成制御)というコンセプトを通して追求していきます。
植物が主体的に生きていこうとする力を最大限に引き出し、かつ植物が植物であるために負わされている根(地下系)と茎葉(地上系)の制約条件をできるだけ緩和し、必要条件を最小限充たす形で、栽培を科学的に管理していこうというのがハイトカルチャ・コントロールの発想です。
それを水分と養分の吸収に関わる地下部のルートシステムに摘要したのがルートシステムコントロールの発想です。
また、個々の植物がおかれている光・温度・空気等地上部大気中の自然条件をひとつの『小さな気候』としてとらえて、その微気候のコントロールによって栽培管理していこうというのが、マイクロクライメイト・コントロールの発想です。
この両者を適切にコントロールしようとするのが総体としてのハイトカルチャ・コントロールの基本理念なのです。


こうした発想に基づきながら、様々な新しい栽培システムを開発し、植物にかかわる新しい生活様式を創り出していくのが私たちの目的です。

  我亡き後に緑よ繁れ

 私たちは、こうした研究開発を通じて、木を植え、植物を育て、世界を緑で満たしていくことに情熱を傾けたいと考えています。
木を植える営みは、すぐさま成果の現れるものではなく、20年後、50年後、100年後に向けた、期間の長いものです。あるいは私たちが生きている間に充分な成果を見ない場合もあるかもしれません。しかし、我亡き後には子が孫がその意思を継ぎ、我亡き後に緑豊かな野と山に覆われよ、というのが、私たちの想いです。

 土がないところでもマイクロクラメイトを維持しながら植物栽培ができるハイトカルチャ・コントロール・ユニットがさまざまな形で開発されるなら、大都市の集合住宅のベランダや屋上をはじめ、至るところを容易に花壇や菜園に変えることができます。清潔で手軽な室内栽培も可能になります。
さらには、セラミックを応用した乾燥地用地下自動給水システムによって、低コストで広大な砂漠緑化が実現できるでしょう。それらは、森林資源の減少によって深刻化しつつある世界的な環境問題の解決に大きく貢献するにちがいありません。また、これらの技術を応用するなら、無重力状態の宇宙基地での緑色植物の栽培も展望されます。

 こうして、身近な環境を、そして世界の乾燥地帯を、さらには未来の宇宙基地をも緑でいっぱいに満たしていくことに、私たちの果てしない情熱を費やしてみたいのです。

  意義を求める企業運営を進めます

 私たちの出発点は、林学・農学の研究の中で得た知見を人々の生活に役立てたいというところにあります。研究を実験室の中に閉じ込めておくのではなく、自らの手によって技術に結びつけ、それを体系化して生活と生産の中に解放していきたい、そしてそのことによって人間社会に対して意義を求める研究と知識にしてきたい、これが私たちの想いです。
そういう意味で、ハイトカルチャ株式会社は『意義を求める企業運営』を基本的な理念として追求していきます。

 そして、私たちが集積しているハイトカルチャ技術を中核として、例えばセラミック技術、環境管理技術などをめぐって外部の研究者・研究機関・企業などと提携協力するアウトソーシングを積極的に進め、それによって自社がもつ経営資源以上のものを結集できるいわゆるバーチャル・コーポレーションをめざしていきたいと考えていますが、それも自然科学ならびに人文・社会科学の研究者を統合した企業運営によってこそ推進できるものだと思います。

  信頼と公開を貫くベンチャービジネスをつくりあげます

 このようにして、私たちは経営者自身が営利動機ではなく意義をふまえた高い達成動機をもち、専門能力を拠りどころにして、飛躍的な技術革新に挑戦していく新しい型の経営、企業の存在意義と理念を先行させた経営を実現していきます。
 同時に、それが独りよがりにならないためにも、効用・利益の最大化という経済目的の面で社会的アセスメント(評価)を確保する意味で、株式の公開・上場をめざします。同時にその過程で、私たちの企業理念を、株主という形で私たちの企業活動に参加してくれるみなさんと共有できる『開かれた』組織体にしていきたいと考えています。
そのような理念の共有が実現されるならば、私たちの企業活動は、経済行為を媒介としながら、『相互信頼による開かれたネットワーク』になっていくことができるでしょう。

 株式会社の『株』は植物の『株』に通じます。『株』は『木を切った後に残った幹または根』とともに『植物の何本にもなった根もと』を表す言葉です。資本の株を信頼を結実させる根もとを構成するものにしていきたいと私たちは願っています。多くの皆様の参加を心から呼びかけます。

                                           1996年10月

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